YouTubeショート(Short)の収益化が可能になりましたが、実際どのくらいの再生数でボーナス報酬がもらえるのか?気になるところですよね。
私自身対象となることができたので、実際の数字をもとに、ショートの収益化の仕組みと、報酬の受け取り方・申請方法について解説していきます。
YouTubeショートの収益化の仕組み
2021年7月から、YouTubeショートの収益化が可能になりました。
公式発表の動画がこちら↓↓
発表内容をまとめると、
2021年~2022年にかけて、対象クリエイターに1億ドルを分配する基金から、毎月100ドル~1万ドル獲得できます。
ボーナス額は、パフォーマンス指標に基づいて金額は調整されます。
- 月間視聴回数
- 視聴者の居住地域
前月のショート動画のパフォーマンスを基に、毎月数千名のクリエイターに連絡が来ます。
- 該当月だけでなく、その月に視聴されたショート動画の視聴回数もすべて対象
- 受給要件は毎月更新→継続的な投稿が必要
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審査要件
- 過去180日間にオリジナルのショート動画をアップしていること。
- コミュニティガイドライン、著作権ポリシー、収益化ポリシーを遵守していること。
- 第三者のSNSに投稿された透かしやロゴを含むコンテンツをアップロードしていないこと。
- 映画やテレビ番組の未編集のクリップなどをコピーしたコンテンツでないこと。
- 対象国に住んでいること。
- Googleアカウントの管理を許可される最低年齢に達していること。または保護者や法定後見人の許可を得ていること。
他人の動画の無断転載は漏れなく対象外です。当然ですが。
YouTube動画が収益化に達していなくても対象になる
YouTubeの通常動画を収益化するには、
- チャンネル登録者1000人
- 総再生時間4000時間以上
の条件をクリアする必要がありますが、
ショートに関してはこの条件を満たしていなくてもボーナス対象になります。
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YouTubeショートのボーナス報酬の受け取り方
受給資格を満たすと、翌月8~10日頃に、ボーナス申請の案内メールが届きます。
実際に私も9月10日に、8月分のメールが届きました。
※2021年11月くらいから、時差の関係か、11日にメールが届くことが多いです。
その後の申請手順を画像つきで順に見ていきます。
1. メール or 通知の「申請する」ボタンをタップ
「申請する」ボタンをタップすると、手続きページに飛びます。
メールとあわせて、YouTubeスタジオのトップにもお知らせの通知が来ます。
通知の「報奨金の申請手続きを行う」ボタンからも、申請は可能です。
・・・が、なぜか私はここからだと上手く飛べなかったので、メールから手続きしました。
2. 利用規約に同意する
「START」ボタンをタップすると、利用規約が表示されるので、「同意する」にチェックを入れます。
3. 有効なAdSenseアカウントをリンクする
AdSenseアカウントを既にチャンネルにリンク済みの場合は、これでボーナス申請は完了です。
まだチャンネルの収益化ができていない場合は、AdSenseアカウントをリンクしてください。
ボーナスの支払い(振り込み)はいつ?
申請が完了すれば、翌21~26日の間に支払いが行われます。
例えば8月分のボーナスは、
9月8~10日頃に案内メールが届く
→10月21~26日頃に振り込み
というスケジュールになります。
振り込みまでは2か月程ラグがあるということですね。
ボーナス申請は月単位
ショートは月ごとにボーナスを申請する必要があります。
25日までに申請しないと期限切れになる可能性があるので、
メールが届いたら、できるだけ早く申請するようにしましょう。
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再生回数はどのくらいで収益対象になる?
一番気になるのはここですよね。
あくまで私自身の経験からになりますが、
2021年7月は80.9万再生でボーナス対象にはなりませんでした。
2021年8月は309.2万再生でボーナス対象になり、以降、2022年2月まで、月200万再生を切っていません。
これを踏まえて、
おそらく月200万再生が最低基準ではないかと思われます。
あくまで推測ですが・・・。
100万だと足りない気がややしています。
まだ再生数が100万~200万の間に入ったことがないのでいかんともですが、
200万再生でも300万再生でも報奨金が100ドルだったので、
200万~1000万未満が100ドル???ではないかと。
実質報奨金を上げるのは不可能に近いですね・・・。
300万再生ならボーナス300ドルにしてほしいところなんですが・・・。
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YouTubeショートのメリット
8か月ショート動画を投稿し、ある程度データもたまってきたので、ショートのメリット・デメリットをまとめておきます。
ブラウジングに出やすい
通常動画の場合、検索からの流入を狙わないとなかなか再生されませんが、
ショート動画の場合はチャンネル規模にかかわらず、ブラウジングへの露出を狙えます。
ショート動画を投稿して、
ある程度の登録者がいれば、まずその登録者に再生されます。
そして、そこで視聴維持率や評価(グッドボタン)が高ければ、ショートフィードに露出できます。
ショートフィードでのクリック率が高ければ、早い段階でブラウジングに出ます。
チャンネルページ→ショートフィード→ブラウジングの流れですね。
この流れは加速させることが可能で、
再生数・視聴維持率・高評価を限りなく高めれば、
一気にブラウジングへ露出できます。
これは通常動画では考えられない流れです。
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再生数が取りやすい
ブラウジングへの露出が増えるとどうなるかというと、圧倒的に再生数が伸びます。
通常動画の比ではありません。
1万再生は普通です。
10万再生されてようやくヒットかな、という印象。
通常動画とはここが大きく違いますね。
ショートは1再生が軽いです。
登録者が増える
ショートの最大の利点は、登録者を増やせる点です。
再生数が取りやすいため、登録者は自然と増えます。
というのも、登録者は単なる算数です。
1,000人に1人が登録するのであれば、
1,000再生だと登録者は1人しか増えないけれど、
10,000再生だと10人増える。
多少登録率の良い悪いはありますが、ここは投稿側でどうこうできる数字ではないので、シンプルの登録者を増やしたいのであれば再生数を増やすのが近道です。
それにはショートはかなり有利だよ、ということです。
ただ、登録者だけ増やすデメリットの方が大きいと今は考えています。
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YouTubeショートのデメリット
再生単価が低すぎて収益化できない
ショートの場合、25万再生で176円です。
これはまだいい方で、30万再生で100円いかないこともザラです。
再生単価バグってんのか?と思うレベルで低いです。
30万再生で100円とすると、再生単価は0.0003円。
通常動画が1再生0.1円と言われる中で、尋常ではない低さです。
ゆえに、ショート動画はどれだけ再生されようが、収益には基本なりません。
報奨金があるなら再生されなくてもいいんでは?と思うかもしれませんが、
100ドルだと日本円にして約1万円。
300万再生1万円です。これはマジでキツイ。
報奨金も300万再生超えでも100ドルなので、
ショートで収益化はできないと考えておいた方がいいです。
通常動画の再生にはつながらない
一番手痛かったのがこれでした。
結局ショートにいる人は、TikTokと同じように、
- 縦型のフォーマットが好き
- 短い動画が好き
で見ている人たちです。
チャンネル登録してもらったところで、この人達は通常動画は見てくれません。
これはもうほぼ100%です。
原因はショートのフォーマットの問題もかなりあります。
というのも、通常動画への動線が全く作れないんです。
普通飛ばしたい動画へのリンクは概要欄か、動画の最後に関連動画で出しますが、ショートにはこれがない。
概要欄ボタンがわかりにくすぎて、誰もクリックしてくれない。
スマホで見ると、「・・・」のとこなんですけど、こんなもん気付く人います?
概要欄に通常動画へのリンクを貼っても、クリック率はほぼ0です。
TikTokからYouTubeに流そうとしてシャドウバンはわかるんですが、
同一媒体で流そうとして流せないのこれいかに?
なので、ショートで1万人登録者を増やそうが、
通常動画がその恩恵を受けることはまずありません。
すると、登録者は多いのに通常動画の再生数はその1/10以下という辛過ぎる事態に陥ります。
1万登録いるのにアベレージが100以下とか、
20万登録いるのにアベレージが1万切る・・・・とかそういう状況ですね。
なので、結論としてはショートで登録者を膨らますのはアリかなしか?と言えば・・・
あまり効果はないというのが現状です。
ぶっちゃけ見た目の登録者数だけ増えても、コツコツ増やすのと大差ないです。
むしろ砂上の楼閣化して精神的ダメージをえげつないくらい被ったので、
今から思えばコツコツやる方がいいと思います。
どの道通常動画のアベレージは変わらないので。
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ショート動画のフォーマットが使いにくい
フォーマットに関しては、ショートはまぁとにかく投稿者的に使いにくいです。
- アイキャッチが設定できない
- YouTubeの楽曲を使うと収益対象外
- 概要欄ボタンがどこにあるかわかりにくい
- 通常動画とショート動画がスマホで見た時に分けられてしまう
①動画内で、勝手にYouTube側で切り抜いた部分をアイキャッチに使ってくるのはマジヤメテ。
せめて「◯秒あたりを切り抜きます」と言ってくれればまだ操作のしようがあるんですが、
試しましたがまーったくコントロールは効きませんでした。
一応アイキャッチの設定はできるんですが、ショートフィードの適応対象外のため、基本スマホから見る人には届きません。
②YouTubeが用意した楽曲使ったら収益対象外ってどういうことだよ・・・。
「報奨金システムがあるからいいでしょ」ってことなのかもしれませんが、
いや元々収益性が皆無に近いのでいいだろってことなのかもしれませんが、
それにしたってそれにしたって・・・!!
③概要欄っていうか、なんなら本動画へのわかりやすいリンクボタン作って欲しいところなんですが、
せめて概要欄には一発で飛べるようにして!?
概要欄にいくら注意書きや使用楽曲について記載しても誰も見てくれないっていう・・・。
そもそもYouTubeの概要欄自体あんまり見られてないのか・・・?
本気でTikTokに取って代わりたいと思っているなら、YouTubeもこの辺のフォーマットについてはもうちょっと頑張って欲しいところです。
④最初、ショート攻略を始める時は分けられてることはメリットに感じました。
ショートを見たい人はショートだけ見れるし、
通常動画を見たい人は通常動画だけ見れる。
通常動画がショートに埋もれることがありません。
ただ、これは一長一短で、
裏を返せばショートから通常動画への動線がゼロになるということです。
通常動画とショート動画でチャンネルを分けるべきか?迷う人も多いと思います。
私も相当迷ったんですが、結論としてはぶっちゃけどっちでも良いです。
なぜなら分けたところで、ショート単体チャンネルから収益化することはないから。
おそらくショートは、登録者1,000人の収益化条件をクリアさせるためのブースト装置と考えるのが一番しっくりくるかなと思います。
それ以外の利点が今のところ思いつかない・・・。
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YouTubeショートのたった一つの攻略法
攻略法は至ってシンプル。
最低限、まずは物量です。
通常動画もそうですが、まずは本数を投稿しないと話になりません。
というのも、本数がないとデータが取れないからです。
データがないと、何が良くて何が悪いのかすら分析できません。
私の場合、1日6本をノルマに、半年続けました。
途中からキツすぎてペースダウンしましたが、3か月で500本以上ショート動画を投稿しました。
これが1日1本ペースだと、とてもまともなデータは取れなかったなと。
例えば、イラストのジャンルの場合、「描いてみた」という単純企画では、今や再生は取れません。
再生を取っている動画は、チャンネルパワーが強いか、あるいはショート動画黎明期で供給量が圧倒的に少ない時代だったから取れた。
投稿時期が2021年前半であればコレです。
クソみたいな動画でも供給が少なすぎたから再生されたわけです。
でも、今はそうもいきません。
参入者も増え、登録者が10万以上の人達もこぞって参加している市場です。
そこで戦おうとなると、やはり「企画力」が重要になります。
とにかくたくさんの企画をうって、何が視聴者に受けるのか?何がより長く見られるのか?
データを取ってしっかり分析すること。
そしてそれを次の動画に活かすこと。
PDCAを超高速で回す。
これに尽きます。
ショートで1万再生に届かない動画は、どこかしらに失敗の要因があります。
そこを徹底的に分析・改善する。
ただ漫然と毎日投稿しているだけでは、絶対に動画は伸びません。
毎日投稿は当たり前、動画の中身・質まで問われます。
そこさえクリアできれば、ショートの攻略自体は決して難しくないと思います。
攻略した結果恩恵があるか?というとまた別問題なのが残念なところですが・・・。
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最後に、蛇足ではありますが、一応手を出すのはやめといた方がいいよ~と思うジャンルの話です。
YouTubeの規約違反になるジャンル。
例えばMAD。
氾濫してますが、著作権で完全にアウトです。
もう一つ、際どい、いわゆるR18と言われるジャンル。
「大人向け動画」なんて言い方してる人もいますが、要はただの18禁です。
これは絶対に手を出すべきではありません。
私の場合そういう意図では全くなかったにもかかわらず、
期せずしてスパムの餌食となりました。
当時夏だったので、漫画の女の子キャラを水着で描いたのですが、
この企画自体やる前からGoogle的にはグレーゾーン、下手したらアウトだろうな、とは考えていました。
Googleは昔から、水着の取り扱いが非常に厳しいので・・・。
ただ、そうすると女の子のデッサンもできなくなのか?確認しておきたかったので、ショートで試しに上げてみました。
すると、やはり収益化はNG。黄色の制限表示でしたが、自主的に「収益化しない」に変更しておきました。
で、そんな動画をあげたこともすっかり忘れていた半年後、どこに露出したのか?急激に再生数が伸び、
それと同時にスパムコメントが沸くわ沸くわ・・・。
スパムコメントの処理に心底骨が折れました。
どの道これでチャンネル登録した人は、本来のターゲット層から外れているので何の意味もなさず。
ショートで得た登録者って大体そうなんですが・・・。
いずれにせよ、チャンネルのブランディングを考えるなら、実験的であってもこういった動画はまず挙げるべきではないと痛感。
つーかもうスパムコメントがムチャクチャうざい。
自業自得とはいえうんざりします・・・。
たまにYouTubeもそういう手法で収益化してる人がいますが、
どこかのタイミングでGoogleから弾かれますし、
全くブランディングにはならないので、
短期的な収入が得られたとしても諸刃の剣です。
自分が広告主だったらと考えたら、そんないかがわしい動画に出稿したくないですしね。
いずれどこかで淘汰される運命なので、
長期的で健全なチャンネル運営を考えるなら、手を出すべき領域ではないと思います。
手を出してチャンネルをBANされたり広告を剥奪されるのは規約違反なので当たり前です。
そのリスクを承知で、やるなら後は自己責任で。