いろんなマンガの描き方本の1ページ目に書いてある、漫画を描くのに必要な道具。
全部そろえたら一体いくらかかるんだ・・・!?というほど、いろんな道具が書かれてるが、実際あんなに必要ない。正直必要ないものがほとんどだ。
最低限必要なものは何なのか?これだけあればとりあえず漫画が描ける!という7つ道具を紹介する。初心者が買ってはいけない道具もあわせてチェックしていこう。
漫画を描くのに絶対必要な7つ道具って?
- シャーペン
- 消しゴム
- ペン先とペン軸
- インク
- 原稿用紙
- 直線定規
- ミリペン
一つずつ順番に解説していこう。
スポンサーリンク
シャーペン
わざわざ2Bの鉛筆とか買わなくても、
シャーペンでいいのよ。
「下書きは鉛筆で」とか書いてあったりするけど、
勉強したり、普段使っているシャープペンシルでOK。
もちろん鉛筆でも構わない。
芯はできるだけ濃い目のものを使おう。
HBだと、下描きの線が消えにくい。
また、消えても痕が残ってしまって、
原稿用紙が汚くなりがちだ。
ちなみに、私は筆圧が強いので、
芯はBを使っている。
消しゴム
消しゴムも普段使っているものでOK。
おすすめは、
エアイン消しゴム<ソフト>。
柔らかくて、崩れにくい。
MONOやまとまるくんはボロボロ崩れる。
あれ最後まで使い切れる人いるのか?
筆圧が強く、どんな消しゴムでも砕けまくっていた私でも最後まで使い切れる。
これに出会った時はマジ神消しゴム・・・!!と感動した。
以来ずっと愛用している。
一個108円と、コスパも高い!
そしてエアインが優秀なのは、
消しカスがよくまとまる点。
羽ぼうきいらずの優れもの。
スポンサーリンク
ペン先とペン軸
初心者の鬼門ともいうべきつけペン。
まずはGペンと丸ペンだけ買おう。
ペン先は、
- ゼブラ
- 日光
- タチカワ
などいろいろある。
メーカーによって描き味が全く違う。
3本入りのが売ってるので、
それを買って描き味がしっくりくるメーカーのペン先を探そう。
いきなり10本入りとか、
箱入りを買うと激しく後悔するぞ。
無駄に種類そろえても後悔するぞ。気をつけて。
最初はとにかく使いにくいが、
ペンは慣れだ。
上達するには
描いて描いて描きまくるしかない・・・!!
私はGペンで細い線が引けるようになるまで、10年以上かかった。
未だに使いこなせているとは言い難いが・・・。
そのくらいGペンは難しい。
でも、その分慣れた時の描き味は最高だ。
ペン先が、原稿用紙をひっかく時のあの感じ・・・!!
何にも勝る快感がある。
これがあるからアナログ作画がやめられないと言っても過言ではない。
スポンサーリンク
インク
パイロットの製図用インク。
プロも大体これ。
速乾性に優れ、ペン先にもなじみやすく、
原稿用紙の上をなめらかに滑ってくれる。
滑らない人は筆圧が強い。
ちょっと力を弱めてみよう。
漫画用インクとかいろいろ売ってるが、
ペン先を痛めるだけなのでおすすめしない。
スポンサーリンク
漫画原稿用紙
アイシー マンガ原稿用紙 135kg B4
原稿用紙もいろんなメーカーのいろんな種類が出てるが、
おすすめはコレ。
IC以外は紙の質が悪く、ペン先がとにかく引っかかる。
初心者ならなおさら。
変に原稿用紙をケチる人がいるが、
紙は一番ケチってはいけないところ。
110kgと135kgは好みで使い分け。
初心者はまずは135kgがオススメ。
スポンサーリンク
直線定規
直線定規を買うポイントは2つ。
長さとエッジ。
投稿用の原稿用紙のコマ割りをするのに、
30cm定規だと長さが足りない。
おすすめは40cm定規。
50cm定規だと長過ぎて使いにくかった。
ここは個人の好みなので、
自分にあった長さを選ぶといい。
そして大事なのが、
エッジのついた定規を買うこと。
算数や数学の勉強で使っていた定規は、エッジのないものがほとんど。
つけペンでインクをつけて線を引くのに、
このエッジは必要不可欠だ。
エッジのない定規で線を引くとどうなるかというと・・・
インクダレダレ。
誰でも一度はやったことがあるだろう。
でもエッジを使うと・・・
この通り!
そう、定規はひっくり返して使うのだ。
ミリペン
ミリペンとは、枠線をひくのに使うペンだ。
デザインペンとも呼ばれたりする。
基本は0.8ミリ。
少女漫画や、細めの枠線が好みな人は0.5がおすすめだ。
ミリ数が1ミリ単位であるが、
あれこれそろえても使いこなせないのでまずは1~2本買ってみよう。
最初は0.8ミリ1本でも十分。
メーカーはコピック講座で紹介した
コピックマルチライナーでももちろんOK。
ただ、ピグマの方が先端が潰れにくいので、
筆圧が強い人にはピグマがおすすめだ。
スポンサーリンク
初心者が絶対買ってはいけない4つの道具
ホワイト
初心者が絶対使いこなせないのがホワイト。
ホワイトは
ミスノンがいいとか
Dr.マーチンのブリードプルーフホワイトがいいとか
描き方本には書いてあるが、
絶対要らない。
なぜああもホワイトを定説のようにすすめるのか。
書いてる人は実際に使ったことないんじゃないのか?と疑うほどだ。
ホワイトは買って使わずに放って置くと、
液が固まってしまって、すぐに使えなくなってしまう。
完全にお金の無駄だ。
私自身何度も失敗している。
ホワイトは扱いがすごく難しい。
最初は修正ペンがあれば十分。
『うしおととら』の藤田和日郎さんもゴリゴリ普通の修正ペンで修正してたくらい。
慣れてきた頃に、ホワイトにチャレンジしてみよう。
筆と墨汁
ベタはなんで塗るのか?というと、
ぶっちゃけ今持ってるマジックで十分。
もしくは筆ペン。
ホワイトと同じく、
筆と墨汁も使わずに放置しておくと劣化する。
あの井上雄彦さんが『バガボンド』の連載が30巻越えて
ようやく扱えるようになってきたと語る筆を、
素人が扱えるわけないがない。
キャラの髪の毛のベタを塗るのに欲しくなったら、
筆ペンを一つ購入するといい。
マジックのおすすめは、
マッキーだと滲んでしまう上にクサイので、
プロッキー。
スポンサーリンク
雲形定規
なぜか漫画家志望者が買いたくなるアイテム、
雲形定規。
雲形定規さえあればキレイな曲線が引けると思うのは、初心者の陥る穴。
ぶっちゃけどこにどうやって使うのか???
さっぱりわからん!!と思っている人、
その通り。
実は雲形定規は、「使い方の難しさ」に気付いて初めて、
中級者と言える。
初心者のうちは直線定規だけで十分。
テンプレートが欲しいな~と思った頃に、
一緒に買うといいだろう。
まず線がまっすぐ引けるようになること。
何をアタリマエのことを・・・と思うかもしれないが、
案外「線をまっすぐ引く」というのができない人が多い。
つけペンは奥が深い。
「入り」や「抜き」といった技術を極めるには、
直線でも程遠い。
それができて初めて曲線だ。
羽ぼうき
なぜか漫画家志望者が買いたくなるアイテムその2、
羽ぼうき。
確かに細かい消しカスを払い落とすのには便利。
が、意外と高いので、
とりあえず手で払っとけばいいよ。
スポンサーリンク
プラスアルファでそろえたい4つの道具
トレース台
お金があったらぜひ買おう。
トーンより優先度が高い。
なぜか?
デッサン狂いに気付くのに、
トレース台は必須だからだ。
パソコンで作画していると左右反転は簡単にできるが、
アナログの場合、
トレース台で透かして見るしか方法がない。
なので、上達のための必須アイテムと言ってもいい。
サイズはA4サイズでOK。
スポンサーリンク
トーン
こだわり始めるとキリがなくなるのがトーン。
メーカーは
- IC
- ICyouth
- デリーター
- Jトーン
- マクソン など
プロが好んで使うのはIC、
アマチュアの人はデリーターが多い。
単純にデリーターの方が価格が安いから。
・・・が。
比べてみると、
ICとデリーターは、
質が全く違う。
ICトーンの方が圧倒的にカッティングし易い。
粘着面のノリを比べてみるとわかる。
ただ、いかんせんICトーンは高い・・・!
なので、ここから先は作品の質と、
おサイフとの相談。
質を落としたくない!という人は、
やはりICがおすすめ。
最初は画材セールになってる安いトーンを何枚か買って、
削る練習をしよう。
スポンサーリンク
カッター
トーンを何で切るのか?というと、
デザインナイフをすすめてくる描き方本が圧倒的に多い。
が、これは間違いだ。
みんなデザインナイフという響きにだまされてるぞ。
カッターの方がよっぽど使いやすくてコスパもいい。
なのでオススメはカッターだ。
「え~?カッター?」と思うかもしれないが、
カッターの方が断然作業が早い。
デザインナイフはぼかしの最後の仕上げくらいにしか使わない。
ほとんどの作業はカッターでできる。
水色シャーペン
人物の下描きに使ったり、
背景など複雑なものを描く時に、
下描きの下描きとして使う。
水色シャーペンは消しやすく、
最悪消し忘れても印刷に出ない優れもの。
しかし普通の黒の芯より芯が価格が張る。
コスパが悪いのが難点だが、
それさえクリアすれば便利なマストアイテム。
余裕があればそろえよう。
スポンサーリンク
整理とまとめ
究極を言ってしまえば、
紙とペンさえあれば描けるのが漫画だ。
漫画を描くからって、特別な道具は要らない。
道具そろえただけで描けてる気になる、初心者の穴。
でも形から入るのはよくない。
漫画を描く上で大事なのは、
道具じゃなくてストーリーやキャラ。
道具にこだわるのは、
漫画家として売れて金銭的余裕ができてからで構わない。
あるいは自分でお金を稼げるようになってからか。
無理に高いものをそろえる必要は全くない。
プロの世界でも、売れてる作家さんほどシンプルな道具を使っている。
うにゃうにゃとあれもこれもそろえろという描き方本こそ駄作。
必要最低限のものだけそろえて、
後は必要に応じて徐々にそろえていく
というのがベストなやり方だ。